注目キーボード

今週の注目キーボード:Keychron Orca echo — トラックボールまで手元に収めた49キー分割

公開

はじめに

今週の注目キーボードは、ギズモード・ジャパンと Keychron が共同開発した分割キーボード Keychron Orca echo です。右手の親指位置に19mm のトラックボール、左手に水平ホイール、左右に上下スクロールパッドを備え、「キーボードから手を離さずにポインタ操作まで済ませる」ことを狙った製品です。

2026年6月の COMPUTEX TAIPEI で試作機が公開され、GIZMART のクラウドファンディング(CoSTORY)は 2026年9月18日に支援総額 7億円超・支援者 2万6千人超で終了しました。KeyLab DB でも閲覧が特に多いキーボードのひとつです。出荷は2026年11月下旬予定です。

Keychron

Orca echo keyboard image
分割キーボードプレートマウントホットスワップ対応USB-C + Bluetooth + 2.4GHzLowProfile
キー数: 49
キーキャッププロファイル: LSA
重量: 0.48kg
バッテリー持続時間: 100時間
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先に結論

こんな人に向き・不向き
ノート PC とカフェや出張先で作業する/マウスを持ち歩きたくない向く。トラックボールとホイールで操作が完結し、左右を磁石で重ねて持ち運べる
分割キーボードを初めて試したい向く。分割・カラムスタッガード・ワイヤレスがそろって、クラファン価格は2万円台
数字やファンクションキーを多用する(表計算・ゲームなど)慣れが必要。49キーで数字段がなく、レイヤー操作が前提
通常の高さのスイッチで打ちたい/交換用スイッチの選択肢がほしい現時点では不向き。独自のロープロファイルスイッチのため。開発中の Valkey Orb(後述)を待つ手も

スペック一覧

以下は KeyLab DB の登録値と、CoSTORY のプロジェクトページ・ギズモード・ジャパンの記事にもとづきます(2026年9月24日時点)。

項目内容
レイアウト左右分割・49キー・カラムスタッガード(US 配列に近い独自配列)
ポインティング19mm トラックボール(右手親指)、水平ホイール(左手)、上下スクロールパッド×2
スイッチKeychron Apex POM ロープロファイル(リニア「Ninja」/タクタイル「Samurai」)
ホットスワップ対応
キーキャップLSA プロファイル、PBT・昇華印刷
接続有線(USB Type-C、Y 字ケーブル)、Bluetooth(3台)、2.4GHz
バッテリー左右各 650mAh
ファームウェアZMK(設定は Keychron Launcher)
角度調整2段階のテンティングスタンド
サイズ左 144×106×22mm/右 144×106×32mm
バックライトなし
クラファン時価格キーボード単体 22,908円〜(超超早割)、専用ケース付きセット 27,126円(早割)

主な特徴

キーボードの上でポインタ操作が完結する

いちばんの特徴は、トラックボール・水平ホイール・スクロールパッドの3つを本体に収めたことです。親指でカーソルを動かし、左手のホイールで横スクロール、パッドで縦スクロール、という分担になります。トラックボールはベアリングではなく支持球で保持する方式で、交換用のカラーボール(ブラック/ホワイト/レッド/ブルー/イエロー)も用意されています。

分割キーボードとトラックボールを組み合わせる場合、これまでは自作キーボードか、トラックボールを別に置くのが一般的でした。それを量産品として、しかもクラウドファンディング価格で2万円台から手に入る形にしたことが、支援が集まった理由だと考えられます。

持ち運びを前提にした作り

左右のユニットは磁石で重ねてひとつにでき、専用ケース付きのセットも用意されていました。ロープロファイルスイッチと LSA キーキャップで高さを抑え、有線・Bluetooth・2.4GHz の3方式に対応しているので、ノート PC と組み合わせて持ち歩く使い方に向いています。

ZMK と Keychron Launcher で配列を詰められる

ファームウェアは ZMK で、キーマップ・レイヤー・コンボ(複数キーの同時押しに別の入力を割り当てる機能)を Keychron Launcher から変更できます。トラックボールを動かしたときにマウス操作用のレイヤーへ自動で切り替える「オートマウスレイヤー」も実装予定とされています。

気になる点

  • 配列に慣れるまで時間がかかる: ギズモード・ジャパンがサンプルを試した記事でも「最初は全然慣れません」と書かれ、特に「Z」キーの位置に苦戦したとあります。49キーのため数字は別レイヤーです。
  • スイッチの選択肢が限られる: スイッチは Keychron Apex のロープロファイルスイッチで、一般的な MX 互換スイッチは挿せません。通常の高さのスイッチや静音モデルへの対応は今後の予定です。
  • トラックボールの重さ: 同じ記事で、試作機のトラックボールは「若干重い」と指摘されています(製品版で改善予定)。
  • 購入できる時期: クラウドファンディングは終了しており、一般販売の時期と価格は記事作成時点で未発表です。

開発中の Valkey Orb との違い

同じ「トラックボール付き分割キーボード」として、Keychron が遊舎工房と共同開発している Valkey Orb も発表されています。2026年9月の TOKYO GAME SHOW と TOKYO KEYBOARD EXPO で試作機が展示され、2026年内にギズマートでクラウドファンディングを始める予定です(価格は未定)。まだ製品が確定していないため、KeyLab DB には登録していません。

項目Orca echoValkey Orb(試作機・発表内容)
共同開発ギズモード・ジャパン × Keychron遊舎工房 × Keychron
トラックボール19mm(右手親指)25mm(右手親指)
スイッチ独自のロープロファイル(ホットスワップ)Cherry MX 互換(ホットスワップ)
キーキャップLSA プロファイルCherry プロファイル(試作機の展示レポートより)
筐体持ち運び重視アルミ削り出し(試作機)
設定ZMK + Keychron LauncherKeychron Launcher
状況クラファン終了、11月下旬出荷予定試作段階、2026年内にクラファン開始予定

TOKYO GAME SHOW で試作機を触った green-keys.info のレポートによると、Valkey Orb は Orca echo よりカラムスタッガードの段差がゆるやかで、親指キーの列がトラックボールと離れて配置されており、自作キーボードに慣れた人を意識した作りだとしています(ガスケットマウントは試作機ではまだ調整中とのこと)。

ざっくり分けると、持ち運びやすさと手に入れやすさなら Orca echo、通常の高さの MX 互換スイッチや好みのキーキャップを使いたいなら Valkey Orb の続報待ち、という選び方になりそうです。

まとめ

Keychron Orca echo は、「分割キーボードにしたいが、マウスやトラックボールを別に置くのは面倒」という人に向けて、ポインタ操作までをひとつの製品にまとめたキーボードです。49キー・カラムスタッガード・ロープロファイルという構成は、フルサイズの配列から移る人には練習が必要ですが、そのぶん机の上と持ち物をかなり減らせます。一般販売の情報が出たら、KeyLab DB の登録情報も更新します。

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参考

よくある質問

Orca echo は今から買えますか?
CoSTORY でのクラウドファンディングは2026年9月18日に終了しました。記事作成時点(2026年9月24日)では、一般販売の時期と価格は公式に発表されていません。
マウスなしで作業できますか?
右手の親指位置に19mm のトラックボール、左手に水平ホイール、左右に上下スクロールパッドがあり、ポインタ操作とスクロールはキーボード上で完結する設計です。ただしサンプルを試したギズモードの記事では、トラックボールがやや重いと指摘されています(製品版で改善予定)。
開発中の Valkey Orb とはどう違いますか?
Valkey Orb は遊舎工房と Keychron が共同開発中の分割キーボードで、25mm のトラックボールと MX 互換のホットスワップソケットを備えます。ロープロファイルで持ち運びやすい Orca echo に対し、通常の高さのスイッチやキーキャップを選びたい人向けの構成です。記事作成時点では試作段階で、価格は未定です。
数字や記号はどう入力しますか?
49キーのため数字段がなく、数字や記号はレイヤーを切り替えて入力します。ZMK ファームウェアと Keychron Launcher でキーマップやコンボを変更できます。