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Rainy75 シリーズ5機種を比較:Lite / Standard / Pro / MK 限定版 / HE Pro の違いと選び方

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はじめに

Rainy75(WOBKEY)は、CNC アルミケースとガスケットマウントを手の届く価格で実現して一気に定番化した 75% キーボードです。人気が出たぶんバリエーションも増え、KeyLab DB には現在 10機種以上の Rainy75 が登録されています。ただしその多くは Pro をベースにしたカラー・限定版や ISO 配列版で、中身の構成が異なる基本モデルは5機種です。

困るのは、この5機種が外観ではほとんど見分けられないことです。81キーの 75% レイアウト、アルミケース、ガスケットマウント、ホットスワップ——ここまでは全モデル共通。違いはケースの内側、つまりプレート素材・PCB の構造・バッテリー容量・スイッチの検出方式に集中しています。そしてこの内側の差こそが、打鍵感と用途を分けます。

本記事では、磁気式の Rainy75 HE Pro を詳しくレビューしたこちらの記事も参考にしつつ、基本の5機種の違いを整理し、最後に派生モデルも紹介します。

先に結論:用途別のおすすめ

こんな人におすすめ
とにかく安く Rainy75 を試したい/光らなくていいRainy75 Lite
柔らかい打鍵感とライティングを両立したいRainy75 Standard
無線で長時間使いたい/ほどよい剛性がほしいRainy75 Pro
たわまない、しっかりした打鍵感が好きMK x WOBKEY Rainy75 Pro
FPS などの競技系ゲームでラピッドトリガーを使いたいRainy75 HE Pro

5機種のスペック比較

以下は KeyLab DB の登録値と、販売元(MechanicalKeyboards.com)の製品説明にもとづきます。 価格は記事作成時点(2026年9月)の登録値で、セールや為替で変動します。

モデルプレートPCB同梱スイッチ接続バッテリーRGBソフト参考価格
Rainy75 LitePP(フレックスカット)1.2mm フレックスカットHMX Violet(リニア 45g)有線 / BT 5.0 / 2.4GHz3500mAhなしVIA$115
Rainy75 StandardPP(フレックスカット)1.2mm フレックスカットHMX Violet(リニア 45g)有線 / BT 5.0 / 2.4GHz3500mAhありVIA$139
Rainy75 ProFR4(フレックスカット)1.2mm フレックスカットJWICK WOB または Kailh Cocoa有線 / BT 5.0 / 2.4GHz7000mAhありVIA$159
MK x WOBKEY Rainy75 Proアルミ(ノンフレックス)1.6mm ノンフレックスKailh Cocoa(リニア)有線 / BT 5.0 / 2.4GHz7000mAhありVIA約 $154
Rainy75 HE Proカーボン—Gateron Jade Pro(磁気式リニア 36g)有線のみ—あり独自(Web)約 $170〜200

全機種共通の項目は表から省きました。81キーの 75% レイアウト、CNC アルミケース、ガスケットマウント、ホットスワップ対応、キーキャップ付属の5点です。重量は Lite / Standard / Pro / HE Pro に 約1.8kg が登録されており、いずれもデスクの上で動かない重さです。

表を縦に見ると、シリーズの構造がわかります。

  • Lite → Standard → Pro は「プレートが硬くなり、バッテリーが大きくなる」段階的なアップグレード。
  • MK 限定版は Pro をベースに、フレックスカットをやめてあえて硬くした派生モデル。
  • HE Pro だけが別系統で、スイッチの検出方式そのものが違う磁気式です。

各モデルの特徴

1. いちばん安い入口: Rainy75 Lite

Lite は Standard からRGB バックライトを省いたモデルです。プレートは PP(ポリプロピレン)のフレックスカット、PCB も 1.2mm のフレックスカットで、骨格は Standard と同じ。吸音材も Poron・EPDM・PET 断熱シートの多層構成が入っています。

75%ガスケットマウントホットスワップ対応USB-C + Bluetooth + 2.4GHzStandard
キー数: 81
重量: 1.80kg
バッテリー持続時間: 450時間
View keyboard

PP プレートは柔らかくしなる素材で、指の当たりがやさしく、打鍵音も低めにまとまりやすい傾向があります。同梱の HMX Violet は 45g の軽めのリニアで、長文入力でも疲れにくい組み合わせです。

向いている用途: 初めてのアルミ・ガスケット機、仕事用の文字入力中心、ライティングに興味がない人。3モード接続と VIA 対応は上位機と同じなので、「光らないこと」以外で妥協する点はほとんどありません。

2. 迷ったらこれ: Rainy75 Standard

Standard は Lite に A-RGB バックライトを足し、吸音材に PET フォームを1層追加したモデルです。プレート・PCB・スイッチ・バッテリー(3500mAh)は Lite と共通です。

75%ガスケットマウントホットスワップ対応USB-C + Bluetooth + 2.4GHzStandard
キー数: 81
重量: 1.80kg
バッテリー持続時間: 450時間
View keyboard

外装の仕上げにも差があり、裏面のウェイトはミラー調のガラス製です(Pro はスチール製)。1.2mm の PCB はプレートマウント・PCB マウントどちらのスタビライザーにも対応するため、後からスタビを交換して遊ぶ余地もあります。

向いている用途: 柔らかい打鍵感とライティングをどちらも欲しい人。価格差は Lite の +$24 程度で、シリーズの「標準的な Rainy75 体験」がこのモデルです。

3. 無線で長く使うなら: Rainy75 Pro

Pro の変更点は大きく3つ。プレートが FR4 に、バッテリーが 7000mAh(Standard の2倍)に、そして外付けウェイトがスチール製になります。

75%ガスケットマウントホットスワップ対応USB-C + Bluetooth + 2.4GHzStandard
キー数: 81
重量: 1.80kg
バッテリー持続時間: 900時間
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FR4 は PP より硬く、アルミよりはしなる中間的な素材です。フレックスカットの PCB と組み合わせることで、柔らかさを残しつつ、PP より輪郭のはっきりした打鍵感になります。同梱スイッチは JWICK WOB と Kailh Cocoa から選べます。

重量は約 1.8kg と、このサイズとしてはかなり重い部類です。持ち運び用途には向きませんが、据え置きでは打鍵中にまったくずれない安定感になります。

向いている用途: ノート PC やタブレットとの無線運用が中心で、充電の頻度を減らしたい人。打鍵感を少し引き締めたいが、硬すぎるのは避けたい人。

4. たわまない打鍵感が好きなら: MK x WOBKEY Rainy75 Pro

販売店 MechanicalKeyboards.com(MK)との限定モデルです。ベースは Pro ですが、方向性は正反対で、フレックスカットのないアルミプレートと 1.6mm のノンフレックス PCB を採用しています。

75%ガスケットマウントホットスワップ対応USB-C + Bluetooth + 2.4GHzStandard
キー数: 81
View keyboard

通常の Rainy75 は「プレートと基板をしならせて柔らかく打つ」設計ですが、この限定版はそれを意図的に抑えています。ガスケットマウントの緩衝は残しつつ、底打ちの感触がはっきりした、硬めで安定した打鍵感になります。バッテリー 7000mAh、南向き A-RGB、スチールの外付けウェイトは Pro と同等です。

同梱スイッチは Kailh Cocoa(リニア)です。

Kailh Cocoa switch image
Standardリニア
作動荷重: 45±2g
総ストローク: 3.6±0.2mm
ピン数: 5
トップハウジング: POM
ボトムハウジング: PA66 (Thickened Injection-Molded)
工場潤滑済み: はい
ハウジング材質: POM / PA66 (Thickened Injection-Molded)
スイッチを見る

向いている用途: ガスケットマウント特有の「ふわっとした沈み込み」が苦手な人、強めに打鍵する人、正確なタイピングを重視する人。限定モデルのため、記事作成時点で KeyLab DB 上の在庫情報は取得できていません。購入前に販売ページを確認してください。

5. ゲーム用途の本命: Rainy75 HE Pro

HE Pro は外観こそ Rainy75 ですが、中身は別物の磁気式(ホールエフェクト)キーボードです。

75%ガスケットマウントホットスワップ対応USB-CMagnetic
キー数: 81
重量: 1.80kg
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登録内容は、Gateron Jade Pro 磁気式スイッチ(リニア 36g)、作動点 0.1〜3.3mm の調整、ラピッドトリガー 0.01〜1mm、8K ポーリング/スキャンレート、レイテンシ 0.125ms。プレートはカーボン、スタビライザーは磁気センサーに干渉しない非磁性スチール製です。キーキャップはダブルショットの PBT と PC の組み合わせ。

参考記事では、磁気式にありがちな軽くて味気ない打鍵感ではなく「心地よい打鍵感」が得られる点と、アルミケースの堅牢さ・高級感が評価されています。一方で注意点も挙げられています。

  • ラピッドトリガーとレイヤー切替の相性。 Fn キーでレイヤーを切り替える操作とラピッドトリガーが干渉することがあり、キーごとに設定を調整する必要がある。
  • キーキャップのデザインは好みが分かれる。
  • 設定は Web ベースのツールで行い、日本語にも対応している。

ほかの4機種との違いで特に重要なのは次の2点です。

  • 有線のみ。 他の Rainy75 はすべて Bluetooth / 2.4GHz 対応ですが、HE Pro は USB-C 有線専用です。8K ポーリングと無線は両立しにくいため、磁気式キーボードでは一般的な割り切りです。
  • ホットスワップは磁気式スイッチ限定。 交換できるのは TTC KOM / TTC KOM RGB / Gateron Jade Pro など対応が明示された磁気式スイッチのみで、通常のメカニカルスイッチは挿せません。VIA ではなく独自ソフトである点も、他の4機種と異なります。

向いている用途: VALORANT や CS2 などの競技系 FPS、リズムゲーム。ラピッドトリガーによるストッピングや切り返しの速さが明確に効く用途です。逆に文章入力が主目的なら、磁気式の機能はほぼ活きないため、上の4機種のほうが合っています。

参考: Rainy75 HE シリーズには、スイッチを TTC KOM RGB にした RT 版や、プレートを FR4 にした Lite 版も存在します(参考記事より)。これらは現時点で KeyLab DB に未登録です。

派生モデル・限定版

KeyLab DB には上の5機種のほか、WOBKEY 公式ストアで販売されている Rainy75 の派生モデルも登録されています。多くは Rainy75 Pro(FR4 プレート・7000mAh・3モード接続)をベースに、外装や同梱スイッチを変えたものなので、打鍵感の方向性は Pro と同じと考えてかまいません。

モデルPro からの主な違い参考価格
Rainy75 Non-flex Cut(1.6mm PCB)PCB を 1.6mm のノンフレックスに変更(プレートは FR4 のまま)$159.99
Rainy75 Pro Silent SHHH Switch Edition静音スイッチ「SHHH」を搭載したブラックの限定版$169.99
Rainy75 Pro Limited Orange Editionオレンジのアルマイトケース、Mango スイッチ$159.99
Rainy75 Pro Mithrilミスリルシルバー仕上げ、強化ガラスの裏面パネル、Foggy スイッチ$169.99
Rainy75 Pro Acrylic Limited Editionケース全体がフロストアクリルで、RGB が本体全体に拡散する$169.99
Rainy75 x Salomeコラボモデル(FR4 プレート、Kailh Cocoa)$195
Rainy75 UK ISO / DE ISO英国・ドイツの ISO 配列(82キー)$169.99

価格は WOBKEY 公式ストアの登録値(米ドル)です。記事更新時点(2026年9月)で、1.6mm PCB 版と Acrylic 版は在庫切れになっています。

このなかで打鍵感そのものが変わるのは 1.6mm PCB 版です。プレートは Pro と同じ FR4 のまま、PCB だけをフレックスカットのない 1.6mm 厚にしたもので、硬さは Pro と MK 限定版(アルミプレート + 1.6mm PCB)の中間にあたります。

75%ガスケットマウントホットスワップ対応USB-C + Bluetooth + 2.4GHzStandard
キー数: 81
重量: 2.00kg
バッテリー持続時間: 900時間
View keyboard

それ以外は見た目・同梱スイッチ・配列の違いなので、Pro の打鍵感が気に入っていて、外観や静音性にこだわりたい場合の選択肢です。静かに打ちたいなら SHHH Edition、ISO 配列が必要なら UK / DE 版が候補になります。

選び方のまとめ

Rainy75 選びで最初に決めるべきは、「磁気式が必要かどうか」です。

  • 競技系ゲームが主目的 → 迷わず HE Pro。ただし有線専用・磁気式スイッチ専用であることは理解しておく。
  • それ以外(タイピング・仕事・カジュアルなゲーム) → 残り4機種から、打鍵感の好みと無線の使い方で選ぶ。

後者の4機種は、プレートの硬さで並べると選びやすくなります。

柔らかい ←→ 硬い
Lite / Standard(PP)Pro(FR4)1.6mm PCB 版(FR4・ノンフレックス PCB)MK 限定版(アルミ・ノンフレックス)

柔らかく静かめに打ちたいなら PP の Lite / Standard、中間なら Pro、少しだけ引き締めたいなら 1.6mm PCB 版、しっかりした底打ち感が欲しいなら MK 限定版。これに「RGB が必要か」「バッテリーは 3500mAh で足りるか」を重ねれば、候補は1台に絞れるはずです。

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Rainy75 シリーズの最新スペックと価格は KeyLab DB の「rainy」検索結果から確認できます。他メーカーの 75% キーボードと比べたい場合は 75% レイアウトのフィルタを、磁気式の他機種を検討するなら磁気式キーボードの選び方の記事もあわせてどうぞ。Rainy75 以外も含めて、コトコト音が出やすいキーボードを予算別に探すならコトコト音のキーボードおすすめも参考にしてください。